【豊中市】新しい歯科医療のカタチを追い求める歯科医院

たかと歯科クリニック
西田 尚人院長
(大阪府豊中市)

calendar_month公開日:2024.07.31 | 更新日:2024.10.15

たかと歯科クリニック

豊中市のある歯科医院で、従来の歯科治療の概念を覆す新しいアプローチが実践されています。その核心にあるのは「ゼロコンセプト」と呼ばれる革新的な考え方です。このコンセプトは、できるだけ治療を必要としない状態を維持することを目指しています。

この歯科医院では、歯科医師の介入をできる限り少なくすることを理想としています。もちろん、痛みや機能的な問題がある場合は適切な治療を行いますが、その後は予防とメンテナンスが中心。治療後も継続的なケアを重視し、患者の口腔内を健康な「ゼロの状態」に保つことに全力を注いでいます。
その特徴は、治療後こそが本当のケアの始まりだと考える点です。綿密なメンテナンス計画と徹底した予防ケアにより、長期的な歯の健康を目指しています。単に問題を解決するだけでなく、将来の問題を未然に防ぐという、より包括的な口腔ケアを実現しようとしているのです。

「ゼロコンセプト」は、アメリカの歯科医師ドクタービーチの理論を基にしています。この新しい歯科医療の形は、私たちの歯のケアに対する考え方を根本から変える可能性を秘めています。

そんな「ゼロコンセプト」を推奨されている、たかと歯科クリニックの西田 尚人院長にお話を伺いました。

芝池 高之
解説者
歯科経営アドバイザー 芝池 高之
大手歯科経営支援会社において数十年にわたり、数多くの歯科クリニックの経営戦略を立案・成功してきた歯科業界を隈なく知り尽くすアドバイザー。

■ 理想を突き詰める歯科医院

ゼロコンセプトという言葉は、今回初めてお聞きしました。西田先生が提唱されているとおり、お口の中を治療する必要が無い(ゼロ)ことが人間にとって理想です。口というのは人間にとって全ての入口です。そこが悪ければ、身体全体に悪影響を及ぼすのは当然です。食べ物を美味しくいただけないことは当然です。また近年の研究によりお口の健康と全身の健康との関係が明らかになっています。とくに歯周病は、糖尿病、心臓疾患、誤嚥性肺炎と密接な関係があります。

一見矛盾するように思えますが、良い歯医者さんは患者さんのお口に虫歯や病気が無くなることを日々考えて歯科医院を運営されています。そのために治療はもちろんのこと、治療後のケアに力を注いでおられます。そうして誰もが将来に渡って歯医者さんが治療しなくてもよいお口のままでいて欲しいと願っておられます。残念ながら全ての歯医者さんがこのようなスタンスで患者さんに向き合っているとは言えません。医院経営のためには、いまだに歯を削って金属を詰めたり被せたりする方が効率的だからです。

そこで将来に渡って健康なお口でいたい方は、西田先生のようなお考えの歯医者さんにお世話になることをお勧めします。
・患者の現状と治療方針、その後のケアについてコミュニケーションをとる。
・治療後のケアについて、よく説明する。
・患者に対してセルフケアの必要性を説く。
このような歯科医院を選んでください。

私たちの歯のケアに対する考え方を根本から変える

西田先生が歯科医師の道を志すきっかけは何だったんでしょうか?

たかと歯科クリニック

歯科医師を志したきっかけは、子供の頃から父親の仕事に触れていたことにあります。自宅が診療所の上にあり、しばしば遊びに行って父親の仕事ぶりを見ていたため、歯科医師という職に親しみを覚えていきました。父の背中から、歯科医師になることの魅力を感じ取っていたのだと思います。
自分にとって歯科医師は、身近な存在でした。そのため、自然と父と同じ職業に就きたいと思うようになったのだと思います。熱心に仕事に打ち込む父の姿から、歯科医師の仕事の意義を理解し、自分もそうありたいと思うようになったのでしょうね。

この豊中の地で開業された理由と、豊中のいいところがあれば教えてください。

豊中市で開業を決めた理由は、ここが生まれ育った地元だからです。豊中緑地公園の近くで育ち、小中高と一貫して豊中に住んできました。開業するのはこの地域以外には考えられませんでした。豊中は親切な人がたくさんいて、住みやすい環境で、なじみ深い土地柄です。他の地域のことはよく分かりませんが、自分が育ってきた豊中は大切な場所ですね。

そのため、ここで開業することで、学んできた歯科医療の知識や技術を地域の皆さまに還元したいと考えました。恩返しという意味ではありませんが、自分が育った地元で医療に携われることを嬉しく思い、開業を決意しました。

どのような年齢層の患者さんが多いですか?

この地域はベッドタウンで、吹田市と豊中市の境界付近に位置しています。転勤族の方が多く住むマンション地域と、昔から住む一戸建ての地域が混在しているため、いろいろな年齢層の患者さんが来院されます。小さな子供、サラリーマン世代、おじいちゃんおばあちゃん世代と、幅広い年齢層が来られますし、家族揃って受診されるのも多いですね。

ただ、私自身は特に子供の診療を重視しているので、できるだけ子供の患者さんに来てもらえるよう心がけています。そのため、看板などにかわいいキャラクターを使うなどの工夫をしています。しかし、そうした工夫はあれど、老若男女問わず、地域に住むすべての方を公平に診療させていただいております。子供に特化したわけではなく、幅広い年齢層に対応できる医院を目指しているつもりです。

ゼロコンセプトに基づいて治療

「ゼロコンセプトに基づいて治療」されているとのことですが、「ゼロコンセプト」とは何なのでしょうか。

たかと歯科クリニック

簡単に言うと、できるだけ治療をしない状態、それが「ゼロ」なんです。治療するごとにその数値が上がっていきます。これは、ドクタービーチという方の考え方なんですけれど、できるだけ歯科医師の介入を少なくするということです。
患者さんが歯が痛いとか噛めないとかで来院された時は、治療をさせていただきます。でも、その後はメンテナンス、予防を重点的にやっていきたいんです。ゼロコンセプトというのは、治療しない状態を維持していこうというコンセプトなんですね。だからメンテナンスがすごく大切になるわけです。

治療が終わっても、それで終わりじゃないから、メンテナンスの重要性を患者さんにしっかりアピールしていますよ。治療して一旦落ち着いても、予防することでゼロの状態を保っていけるんです。だから極力、そこを強くお話させてもらっていますね。

西田先生が診察の際に大切にされていること、また心がけていることは何ですか?

「痛み」ですよね。

患者さんが何を一番嫌がるかって、やっぱり痛みなんですよ。「痛みは絶対出ないようにしたい」と心がけています。そのためには、麻酔のテクニックをしっかりと身につけて、痛みのない麻酔を心がけたり、削る際もフェザータッチで力を入れすぎないようにしたりしています。
あとPD診療というのがあって。PDが何かというと、「proprioceptive derivation(プロプリオセプティヴ デリべーション)」の略で、これもドクタービーチという方の考えなんですが、簡単にいうと、できるだけ患者さんに負担をかけないように、術者がリラックスした姿勢でミラーを使って歯を削るということなんです。

なぜそれが良いかというと、体を歪めると力のコントロールが難しくなるんですよ。見にくいと盲目的に削ってしまい、削り過ぎの原因になります。でも、ミラーを使えば術者の体にストレスがかからず、適切な力で削れるんです。見ながら削るので、削りすぎずに最小限に抑えられるんですね。こういう方法で、できるだけ痛みを出さないよう心がけているわけです。

逆にミラーを使って削るなどの方が難しいのではないですか?

直で見る方法ももちろんあるんですよ。
でもそれには相当トレーニングが必要なんですよね。同年代の先生方なんかは、腰痛とか肩が上がらないとか言ってますからね。そりゃそうだと思います。身体が曲がった状態でキープしないといけないですから。

私はマイクロスコープも使ってるんですけれど、マイクロスコープだと直視できない部分もあります。体をねじっても見えない部分は見えません。だからマイクロスコープを使う上でも、このミラーテクニックというのは、すごく有効なんですよ。
最初はマスターするのにハードルも高いんですけれどね。でもそれができれば、もうこんなに良いものはないですよ。腰痛にも悩まされない。肩も普通に上がるし、本当に快適に治療ができますから。

子供の歯並びが悪くなる原因

西田先生の心に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

たかと歯科クリニック

私が特に力を入れているのが、子供の歯並び治療なんです。
歯並びが悪くなる原因って、姿勢だったり食べ物だったりなんですね。遺伝もあるんじゃ?とよく言われますが、意外と少ないんです。

ベロ、つまり舌の使い方が大きく関係しています。正常な場合は飲み込む時に舌が後ろに付くんですが、癖があると舌が前に出たりするんです。そういう子の癖を小学校低学年のうちに直してあげれば、自然に歯並びが治るんですよ。
でも、大人になってから矯正治療しようってなると、最終的には抜歯しないといけなくなっちゃうんです。本来あるべき歯を抜くのはできれば避けたいですからね。抜くと噛み合わせも変わるし、舌の置き場所もなくなって呼吸もしづらくなる。
だからうちでは、小さいうちからトレーニングするんです。

簡単なマウスピースみたいな装置を使います。針金は使わずにこれだけでOKなんですよ。ただし、1日12時間はつけないとダメですけどね。寝ている間プラス起きている時間、頑張ってつけてもらいます。結構厚みがあるので大変なんですけどね。
でも頑張った子は、小6ぐらいでかなり良くなるんですよ。そうなると本人も「やってよかった」って喜んでくれるんで、私もめちゃくちゃ嬉しいですね。

一般的に言われる矯正をせずに、マウスピースで治る方法があるということですか?

基本機能訓練療法っていうんです。
歯並びが悪くなる原因というのは、舌(ベロ)と唇の機能不全で、口呼吸になっているところなんですね。この治療法は、舌の位置を正し、口唇閉鎖不全を改善することで、10歳までに正しい呼吸習慣をつけさせる目的があります。

具体的には、装置を1日12時間つける必要があります。例えば寝ている10時間+起きている時間2時間の計12時間です。この装置をつけている間は会話ができませんが、勉強、入浴、テレビ視聴など、喋らなくてもできることをしながらつけていれば問題はありません。

この療法の費用は、矯正治療に比べればかなり安価です。ただし、歯並びの状態によっては、拡大装置や本格的な矯正も必要になり、トータルで35万円程度かかる場合もあります。子供の口呼吸が放置されれば、集中力低下により学力や運動能力に影響が出るおそれがあります。見た目の問題もありますから、早期の対処が重要です。治療法は様々ありますが、私としてはこの基本機能訓練療法をお勧めしています。

子供に頑張ってもらい、結果が出れば喜びも大きいですし、何より子供の人生に大きく関わってくる問題ですから。

地域の人々に信頼される歯科医院を目指して

西田先生が、今後目指されている医院はどんな医院ですか?

たかと歯科クリニック

地域密着型といいますか、地域の人々に信頼される歯科医院を今後も作っていきたいですね。
かかりつけ医になってもらいたいなということです。

患者さんへのお願いなどはありますか?

こうした方がいいですよってアドバイスしても、患者さんの中には素直に受け入れてくれない方もいます。例えば、歯磨き指導をしても、プラーク(歯垢)がたまったままの方が多くいらっしゃいます。歯磨きをしてくださいと言っても、全然してくれないんですよ。でも、それは患者さん自身の責任なんです。
患者さんの口腔衛生習慣を改善させるのは、なかなか難しいことです。衛生士さんにも任せてはいますが、根本的には患者さん自身が気づかないと変わりません。せめて歯みがきぐらいはしてほしいですけどね。

予約のキャンセルも同様の問題です。患者さんの歯の状態を考えて次の予約を組むのですが、当日になってキャンセルされたり、それ以降来院されなくなる方もいらっしゃいます。キャンセルを防ぐ方法を考えて治療回数を少なくするなど、次の予定内容を丁寧に説明するようにしています。それでも一部の患者さんはキャンセルされてしまうのが現状です。

西田先生が思う「こんな医院には行きたくない」というのはどんな医院ですか?

まず、歯科医院を選ぶ上で最も重視するのが清潔さです。
待合室や診療室を見渡せば、一目でその医院の衛生状態が分かります。不潔な環境では、しっかりと滅菌や清掃が行われているのか不安になります。そういった清潔感のない医院には、なかなか足を運びたくありません。

次に重要なのが、十分な説明とコミュニケーションです。治療内容を一方的に勧めるのではなく、患者さんに分かりやすく丁寧に説明することが大切です。治療計画を示し、レントゲン写真なども提示しながら理解を深めていく必要があります。ただ作業を進めるだけでは不十分です。説明に時間をかけることで、患者さんは安心して治療を受けられます。私自身も、説明の時間を十分に確保し、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。写真やレントゲンを示しながら、治療の必要性を丁寧に伝えることを心がけています。

そういった、清潔で丁寧な対応ができる歯科医院を選んでほしいですね。患者さんへの配慮がなされている、それが良い歯科医院の条件だと思います。

西田先生ご自身のスケーリングや治療はどうされているんですか?

私は定期的に、先輩の歯科医師から治療を受けています。昔は父親にやってもらっていましたが、少し痛みを感じたので(笑)
現在は、同じドクタービーチのPdグループに所属する先輩にお世話になっています。先輩は私と同じ手技でやってくれるので、フェザータッチの削り具合など的確に確認することができます。

何より良いのは、患者さんの立場に立てるという点ですね。いつも治療する側ですから、実際に治療を受けないと患者さんの気持ちはわかりません。麻酔をすると食事がしづらかったり、治療後の辛さを実感できます。定期的に治療を受けることで、そういった患者さんの気持ちを理解できるのです。
治療する側だけでなく、受ける側の視点も大切にしていきたいと思っています。それが、より良い歯科医療につながると考えているからです。

歯医者さんが考える本当に良い歯科医院さんの見分け方

先生が行きたくないと思われるような医院を、私たち患者が見分ける方法はありますか?

たかと歯科クリニック

歯科医院を選ぶのは難しいですよね。

ホームページでは医院の雰囲気がある程度わかりますが、中には書かれている内容と実際が異なる場合もあります。やはり実際に医院に行ってみて、雰囲気を感じ取るのが一番よいでしょう。服を買う時も、ブランドが良くても店員の対応が悪ければ購入をためらうように、医院選びでも同じことが言えます。

一人で判断するのは難しいので、実際に医院に電話するなど話を聞いてみるのがよいと思います。電話の応対なども、受付の方の対応でその医院の雰囲気が伝わってくるはずです。
しかし最終的には、医師と直接会って話をするのが一番の判断材料になりますね。医師が目を見て話を聞いてくれるか、単に治療の説明をするだけでなく、患者の質問にも丁寧に答えてくれるかが重要なポイントです。時間に余裕を持って対応してくれるかどうかも大切です。
結局のところ、実際に医師と対面し、コミュニケーションを取ってみないと、本当の雰囲気は分かりません。そこで信頼関係が持てるかどうかを判断する必要があります。しっかりと時間を取って話を聞き、質問をする機会を設けてくれる医院であることが重要ですね。

良い歯医者を探している患者さんに向けてメッセージを

まず、良い歯医者が良いと思われているならば、歯科医師会に入会している医院がおすすめです。歯科医師会に入っていれば、一定の資質と倫理観を持った先生が働いていると考えられます。一方で、入会していない医院の中には、営利優先で質が疎かになっている恐れがあります。
その医院が歯科医師会に所属しているかどうかは、その地区の歯科医師会のホームページの医院一覧に載っているので確認できると思います。歯科医師会のホームページには地域の情報なども載っているので活用していただきたいですね。
僕も、もちろん豊中市歯科医師会に所属していますよ。

次に、ホームページの内容を参考にするのも良いでしょう。ただし、基本情報しか載っていないサイトも多く、ホームページだけでは医院の雰囲気や実態がわかりにくいことも事実です。
口コミサイトの評価も見ると良いと思います。ただし、一般的な口コミサイトは、評価のぶれが大きく、あまり参考にならないことも多いですが、参考程度にはなると思います。
最も重視すべきは、身近な人々、例えばママ友などの生の口コミでしょう。実際に通院した人の感想は、信頼できる貴重な情報源となります。
結論として、歯科医師会入会の有無、ホームページ、一般口コミサイト、身近な人の口コミなどを総合的に勘案する必要があります。しかし、それでも最終的には、実際に医院に足を運んで、雰囲気や先生の人柄を確かめるのが一番確実な方法だと言えるでしょう。

たかと歯科では、1人1人しっかり時間を取って、患者さんと対話することを心がけています。お子様の噛み合わせなどについて疑問があるなど、丁寧にお答えいたしますのでお気軽にご連絡ください。皆さまが、お口のトラブル「ゼロ」でいられる歯医者に巡り合えますように!

この記事の監修歯科医師
西田 尚人院長

西田 尚人院長(たかと歯科クリニック)

大阪府豊中市/御堂筋線北大阪急行 緑地公園駅 【東出口】 徒歩1分

私たちたかと歯科クリニックでは患者さんが安心リラックスしていただける環境の中で先端をゆく技術とスタッフとのチーム医療を提供してゆきます。ゼロコンセプトに基づき患者さんに一生自分の歯で食べていただけるような治療を行う事を診療方針とし、完治の後も末永いかかりつけ歯科医院として皆様のお口の健康維持にお役に立っていきます。

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施設情報

医院名 たかと歯科クリニック
所在地 〒561-0871
大阪府豊中市東寺内町12-1 緑地公園ロイヤルマンション101号
連絡先 06-6369-6480
最寄り駅 御堂筋線北大阪急行 緑地公園駅 【東出口】 徒歩1分
公式サイト https://takato.dental-net.jp/