【堺市南区】24時間毎日患者と向き合う歯科医院

土井歯科御池台診療所
土井 正一 先生
(大阪府堺市南区)

calendar_month公開日:2024.07.13 | 更新日:2024.10.15

土井歯科御池台診療所

堺市の土井歯科御池台診療所は、地域住民に寄り添った歯科医療を提供することをモットーとしている歯科医院です。

最大の特徴は、訪問歯科診療に力を入れている点です。歯科医師や歯科衛生士が患者さんの自宅や介護施設に出向き、その場で歯科診療を行います。高齢や障がいなどの理由で通院が難しい方でも、適切な治療を受けられるようになっています。突発的な歯科処置が必要な場合にも、往診で対応してくれます。

また、治療費や期間については、患者さんの希望に柔軟に対応しています。経済的な事情や治療への不安があっても、無理のないペースで進められます。虫歯や歯周病の早期発見・早期治療にも注力しており、些細な症状でも相談を歓迎しています。
歯科医療をめぐる環境は目まぐるしく変化していますが、「土井歯科御池台診療所」はそうした変革の只中にあって、患者さん第一の姿勢を貫いています。今回、その実態に迫るべく、土井 正一先生に詳しくお話を伺いました。

芝池 高之
インタビュー者
歯科経営アドバイザー 芝池 高之
大手歯科経営支援会社において数十年にわたり、数多くの歯科クリニックの経営戦略を立案・成功してきた歯科業界を隈なく知り尽くすアドバイザー。

■ 往診でも妥協を許さない歯科医院

歯科の往診のレベルは、まさにピンからキリまであります。
歯医者さんに行けない人にとって、歯医者さんの方から来てくれる往診というシステムは、とても助かります。お口の中は自然治癒はしませんので、ぜひ往診に来てもらってください。

一方歯医者さんにとっても、往診というシステムは経済的なメリットが大きいです。つまり「儲かる」のです。健康保険の制度に則って歯科医院に収入が発生する仕組みになっており、患者さんを訪問することで一定の収入を得ることができます。
大事なのは歯医者さんが患者さんを訪問して、どこまで踏み込んだ治療をするかです。この踏み込む深さと意気込みで、冒頭のピンからキリまでの差が生じます。批判を承知で申し上げますと、歯科医師と歯科衛生士が患者さんの元へうかがい、お口の清掃をするだけでも往診になります。片や患者さんの自宅でレントゲン撮影をして、必要なら歯を削って医院に来てもらうのと同じ治療をするのも往診です。
土井先生ご夫婦は、ポータブルレントゲン機とポータブルユニット(歯を削る機械)を車に積んで訪問し、医院に来られるのと同じ質の治療をされています。もちろん治療の後はお口の清掃等メンテナンスのためにも訪問されます。往診を受けたいけど、どこの歯医者さんに頼めばよいか?歯医者さんの意気込みや患者さんとの相性。これは実際に治療を受けてみないと分かりづらい要素です。

分かりやすい方法としては、ポータブルレントゲン機とポータブルユニットの有無をチェックすることです。これが無いと治療をしてもらえません。少なくともこの2つを持参してくれる歯医者さんに往診を頼まれることをお勧めします。

説明を患者さんがわかるまでしてくれるクリニック

土井先生は、すごく説明をされますがそれはなぜですか?

土井歯科御池台診療所

患者さんに治療内容を説明することは、私たち歯科医師の義務です。
だからこそ、どの患者さんに対しても、最初の診療時と治療終了時には、必ず説明を行うようにしています。正直、説明を怠る歯科医師がいるのが問題なんです。
患者さんが何度来られても、その都度、治療について丁寧に説明を行い、複数の選択肢を提示するのが本来の歯科治療のあり方だと考えています。患者さん自身に治療法を選んでいただくことが大切ですね。

色々な先生がいると思います。その中でも、先生のやりたいようにやってしまう先生もいますよね?

一部の歯科医師は、自分の求める方向性の説明しかせず、患者さんの要望を無視する場合があるようですね。しかし私は、患者さん一人ひとりに丁寧に説明を行い、納得いくまで対話を重ねています。

例えば、歯を抜歯せざるを得ない状況でも、患者さんから『とりあえず残しておいてほしい』と要望があれば、『一時的に残しますが、将来的に外れたり痛みが出る可能性が高くなります』と分かりやすく説明します。
しかし中には、患者さんの意向を無視して一方的に治療を進めてしまう歯科医師もいるのが現状です。そうなれば、患者さんは置いていかれた状態になってしまいます。きちんとしたコミュニケーションが不可欠なんです。

入れ歯か固定式義歯かの選択で、固定式の場合は保険外になる点など、メリット・デメリットを丁寧に説明しなければなりません。一方、入れ歯は保険内ですが、『食べづらいものが出てくる』という欠点も伝えなければいけません。中には『食べられなくなりますよ』と大雑把に言う歯科医師もいます。
奥歯4本が入れ歯になった場合、私はインプラントを提案しますが、費用面で入れ歯を選択する人もいます。そんな時に、『ほとんど食べられなくなる』という非常に曖昧な表現で説明をすると、患者さんが判断を出来ない状態になってしまいますよね。メリットやデメリットなど、医師として詳しく患者さんが判断可能な説明をしっかりすることが当然だと思っています。

説明しないのは、何か意図があるということですか?
インプラントじゃないと儲からないからでしょうか?

インプラントじゃないと儲からないからと断言はできないですが、どちらかというと説明しない理由の1つが、入れ歯では「儲けが少なくなるから」だと思います。

もしかしてビジネスチャンスだと思っていたのに、契約できそうにない雰囲気を打開するために、詳しい説明をしないということでしょうか?

そうです、要は嘘ですよね。
でも、それに患者さんは気付かなかったりします。言われるがままとか。
だから、説明はしっかりしないといけないんです。患者さんに安心してほしいですしね。

往診でもしっかりとした治療を患者さんに

開業当初から訪問診療に力を入れられていると伺ったのですが、きっかけは何ですか?

土井歯科御池台診療所

開業は、平成元年(1989年)からです。
その前は勤務医をしていました。勤務医をしていた時、医院の下に老人ホームがあったんです。そこのスタッフの人が、たまたま医院に電話かけてきて、「患者さんを今から連れていきたいんですけどいいですか?」と話をされたんですよね。

でも、老人ホームの上の階に医院があったので、当然階段を登らないといけない訳ですが、階段を登るのに、補助が最低3人必要だったんです。1人連れてくるのに、3人必要ということは、その間、老人ホームでのスタッフが3人抜けるわけですよね。これって非常に問題だと気づいたんです。だって、ちょっとした診察でも、最低30分くらいかかりますから。
なので「場所を提供してもらえれば、毎週何曜日かに往診に行ってもいいですよ」という話をしたんです。結果、「往診をして欲しい」ということになったのがきっかけで、往診・訪問診療に力を入れるようになりました。

往診は大変ではないですか?

ちょっとした処置であっても、たくさんの道具を持っていかないといけないですよね。当然、スタッフも連れていかないといけません。荷物が多いですから、体力面でしんどくなってくるでしょう?特に年をとると大変です。

でも、働きだした時に一番しんどいことをやっておけば、年を取った時に若い人たちに負けないくらい働けるかなと思ったんです。最初はしんどくても、それが毎日のことになったらしんどくなくなるじゃないですか。それが当たり前の日常になるようにね。

本格的な治療も往診で行われているとお聞きしています

最初から本格的な治療をしています。
ポータブルユニットもレントゲンも持っていくというスタンスです。それがないと何もできないですから。行くからには診療所と変わらない治療をするというのが大前提です。そこに行って診察をしてケアをするっていうのが往診でしょ?レントゲンがなかったら、被せてある歯も、何がどうなっているのか診断できないですよね。透視できないですからね。

治療についても、歯を削って、そこに型とって入れて被せるっていうのも全部やります。個人宅でも、どこでも診療所と同じ治療を行なっていますね。診療を受ける側は、そこまでやってくれると思っていない場合もあって、今まで来ていた先生は何もしてくれなかったっていうのがよくわかる瞬間でもあるんじゃないでしょうか。

予約制ではないのはなぜですか?

当院には、仕事をしている患者さんが多く通院されています。しかし、一般的な予約制の歯医者では、2週間先まで予約で埋まっていることが多く、治療開始までに時間を要してしまうケースが少なくありません。一度予約を逃がすと、次の予約まで2週間は空いてしまいます。つまり2回予約が空けば、1か月も診察ができないということになります。

そこで当院では、予約制ではなく柔軟な対応を心掛けています。
例えば、今日と明日なら通院できても、その次になると間が空いてしまう、といった事態に対処できるよう工夫しています。
患者さんには、今日明日と通院していただき、治療を進めておき、次に必要な器具ができあがった時点で再来院していただく流れです。こうすることで、最終的な治療期間の短縮化が図れます。予約制ではこうした柔軟な対応ができませんから、私の治療方針としては予約制以外の対応が適切だと考えています。

街の健康を守る24時間体制

24時間体制と伺いましたが、実際連絡はありますか?

土井歯科御池台診療所

最近はちょっと減りましたけど、それでもやっぱり月に何回かはありますね。夜中に電話が多いのはやっぱり救急隊からでしょうか。

以前は救急隊との連携はありませんでした。ただ、急患診療を受け付けていることを告知したチラシを配布したところ、たまたま救急隊員の知り合いが当院を訪れた際、『救急隊が先生の連絡先を知りたがっている』と伝えてくれたのがきっかけでした。
当初は、堺市内の救急隊のみと連携を取っていましたが、現在では高石市、和泉市、泉大津市、岸和田市、貝塚市、羽曳野市、松原市の救急隊からも対応要請があるようになりましたね。

救急要請の多くは、顎関節脱臼や歯科処置後の止血困難例、高齢者の歯槽膿漏などです。
特に抗凝固剤服用者の場合、止血が難しくなることがあります。24時間体制で待機していますが、実際に来院されない患者さんがいるのが課題です。年配の患者さんで止血できない場合は、救急隊に搬送してもらうことにしています。ただし、帰宅の際は交通手段を確保しないと送迎ができません。コロナ禍以降、タクシーの手配が難しくなったため、運転手を待機させるなどの対策が必要となっています。急患に備えるためには、何が起こっても対処できる体制を整えておかなければなりません。

診療する上で土井先生が大切にされていることは何ですか?

理念というのかどうかは分からないですが、結局、自分の歯は自分で何とかケアしてもらわないといけないということです。最終的には自分がやってくれないとね。
それを一番最初に説明するんです。だから、ここで治療するっていうことは補助的なことであって、現実問題そうならないようにするために、自分で家で歯を磨くっていうことの方が大事ですよって。

高齢者の場合は、歯が悪くなってきて、もう年のせいだからと言って諦めることが多いです。あるいは、もう歯医者に通えないから治療を諦めたという人もいますが、こういう方は、是非本人が「食べるための楽しみ」を持って欲しいと思います。そうしたら、歯のケアに前向きになるでしょ?

患者さんへのお願いや、こんなことをされたら困るなどはありますか?

「治療したらもう大丈夫」と思うのはやめてほしいですね。
歯があるから虫歯になると思っている人が多いんですよ。
では、全部歯を抜いてインプラントにして入れたら虫歯にはならないのかというと、確かに「虫歯には」ならないです。

でも他の症状が潜んでいます。例えば、歯槽膿漏などですよね。みなさん未だに「虫歯」って一括りにしてしまいがちなんですけど、それは勘違いで。確かにインプラントにした時、絶対虫歯にはならないけれど、歯槽膿漏は全然関係なく進みますから。治療をしているから大丈夫ではなく、やはり日々のケアをしっかりするという意識を持って欲しいです。

歯の健康を守るために必要なこと

毎日のケアで重要なことを教えてください。

土井歯科御池台診療所

メインはやっぱりブラッシングです。
それを毎回どの程度できるかですよ。毎食後できるのが本当はいいですが、難しい場合もあるでしょう。その時は、寝る前に1日の汚れを完全に落とす。徹底的にきちんと磨けばそれもOKです。その時に、汚れが落ちきっていないといけないですよ。
あと、間食の回数を減らすことですよね。間食癖がないようにすることです。

間食はなぜよくないのですか?

間食は、お口の中にいる細菌に餌をやっているようなものですからね。朝昼晩のご飯はもちろん取らなきゃいけないですけど、間食は別です。親子でウチに来て、お母さんが「虫歯にならないようにするにはどうしたらいいですか?」「お菓子とかやっぱり食べさせない方がいいですか?」ってよく聞かれるんです。

でも、お母さんが子供の時に「お菓子って食べたくなかったですか?」って聞いたら、「いや、食べたかったです」って言うんですよ。そりゃ、子供はお菓子が好きですからね。本人が食べたくないって言うんであれば、別にそれでいいと思うんですけど、親が「虫歯になるから食べるな」っていうのは、考え方がおかしいと思うんですよね。勝手すぎだと思いませんか?お母さんが子供の時にはお菓子を食べていたのに。
仮に、親が管理できる小学校ぐらいまでの間、間食をやらなかったとしても、中学高校になったら自分で勝手に買って食べるようになりますよね。結局一緒なんですよ。

だから「一回で食べきれるようなおやつが良い」とお伝えしています。
だらだら食べるのじゃなくてね。例えば、袋の中に飴が5つ入っていたとしたら、一気に5個は食べないですよね。時間をかけて食べますよね。「なくなれば次を食べる」というダラダラ食べが、虫歯に餌をやり続ける結果になってしまうんです。さすがに、1個食べる毎に歯磨きをしないでしょうから。5個あればリスクが5回あるということです。

でも逆に、例えばスナック菓子とかアイスクリームなら一気に食べてしまうので、1回しかそのリスクがないんですよね。食べた後歯を磨けばいいですしね。だから、要は物の考え方ですよ。

何でもかんでもダメじゃなく工夫が必要ということです。子供の時に我慢させられたことというのは、大人になってから、やっぱりちょっと意地汚くなる可能性が出てくるんですよね。だから、あまり我慢をさせない方が僕はいいと思います。

歯医者さんが考える本当に良い歯科医院さんとは

土井先生が思う、本当に良い歯医者とはどんな歯医者でしょうか。

土井歯科御池台診療所

痛みを患者持ちと思わない歯医者ですね。

要は、歯医者に来ている人ってどこか悪いところがあって来てるわけじゃないですか。外科でもそうですけれども、その原因を作ったのはあなたですよね?という話になってしまいます。不可抗力の場合もあるでしょうけれど。

「だから、今痛くても辛抱してください」っていう先生も中にはいるんですよ。そういう先生に限って、自分はそういう痛い思いをしたことないんですよね。患者さんに、そういう痛い思いをさせてしまうと、今度は逆にちょっと痛い程度の時は、歯医者に行かなくなってしまうんですね。とことん悪くならないと来てくれない。そんな状態で来られたら、もう治療の選択肢がなくなってしまうというのに。

だから、痛がってる時は極力痛くないようにしてから治療をするんです。
麻酔を1つ打つにしても、ほとんどの先生は麻酔を出してきたらそのまま打つんですよ。あれ、実は冷たいと痛いんです。全部体温くらいまで温めて打つと、痛くないんですよね。刺した時の痛みよりも、注入する時の方が痛みが出やすいですから。
そのちょっとした手間が、患者さんとの痛みの共有だと思うんです。だから、そういうことができている歯医者は良い歯医者だと思いますね。

信頼できる良い歯医者さんに巡り会いたいと思っている人たちに向けて、メッセージをお願いします。

ネットの口コミは正直アテにならないです。ほとんどが広告費ですし、本人の主観ですからね。中には、良いことばかりを書くサクラもあるようです。参考にはできるかもしれないですが、100%口コミを信用するのは危険だと思います。
そんな中でも、若い世代、ある程度の子供がたくさん通っている歯医者が、僕はいいと思います。

言い方は悪いですけど、年配の方って薬にめちゃくちゃ依存するんですよ。痛み止めとか抗生物質とかね。そういう人が「あそこの先生いいよ」っていう医院は、大抵すごく薬を出しています。薬をたくさん出してくれる先生がいい先生。内科などもよく薬を出す先生がいますけれど、歯医者も同じなんですよね。高齢者はすぐに「痛くなったら困るから薬が欲しい」と言っちゃうんです。

だから、ある程度の年齢の子供が普通に行ける歯医者が一番いいんじゃないかなと思いますね。小学生から高校生くらいまでのお子さんが行っているところ。その子たちが、躊躇もなく普通に座って治療を受けられるっていうのがやっぱりいいと思いますよ。
ウチの診療所の辺りは、今高齢者の方の方が多いので来院の年齢層も高いですけれどね。もちろん、ウチでもお子さんから大人の方まで丁寧に診させてもらいます。
そういう歯医者さんを、ご自身の周りに聞いたりして探してみてくださいね。

この記事の監修歯科医師
土井 正一 先生

土井 正一 先生(土井歯科御池台診療所)

大阪府堺市南区/栂・美木多駅より車で9分

これまで通院が困難で歯科治療を受けることを諦めていた方や、歯科治療を受ける必要があるにもかかわらず、まだ大丈夫かなと放置されている方に、歯科治療の重要性や必要性を知って欲しい。それが私達の想いです。

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施設情報

医院名 土井歯科御池台診療所
所在地 〒590-0134
大阪府堺市南区御池台3-2-3
連絡先 0120-02-8614
最寄り駅 栂・美木多駅より車で9分
公式サイト https://www.doishika-miikedai.com/