【大阪市淀川区】後悔をさせない歯科治療を目指す歯科医院

おくだ歯科医院
奥田 裕太 院長
(大阪市淀川区)

公開日:2025.09.10 | 更新日:2025.09.10

【大阪市淀川区】後悔をさせない歯科治療を目指す歯科医院

大阪・十三にある「おくだ歯科医院」は、歯周病をはじめとする慢性疾患への丁寧なアプローチと、患者との長期的な信頼関係を大切にする診療スタイルで知られています。院長の奥田先生は、「ただ治す」のではなく、「なぜそうなったのか」を一緒に考え、根本原因にまで踏み込むことを重視。そこには、“一生のかかりつけ医”としての歯科医療のあるべき姿が表れています。

今回のインタビューでは、「どこの歯医者に行けばいいのか」と迷う人に向けて、歯科医院選びで本当に見るべきポイントを率直に語っていただきました。また、信頼できる歯科医院の見分け方、そして患者が持つべき「治療に向き合う視点」についても触れています。

「病気になる前に行く場所」としての歯科の役割、さらには医科との連携の必要性についての考察も含めて、歯科医療の可能性を再認識させられる内容です。地域に根ざし、真摯に患者と向き合う奥田先生の姿勢から、“本当に信頼できる歯医者”のヒントを見つけてください。

歯科医師になった自身の経歴について

奥田先生が歯科医師を目指されたきっかけは何でしょうか?

十三の奥田歯科医院

うちの父は、インプラント治療が日本に広まり始めた頃から取り組んでいた歯科医師で、技術力もかなり高くて、全国でも知られているような存在でした。ただ、僕が子どもの頃の記憶をたどると、家にいる父の姿って、ほんとにほとんどなかったんですよ。毎晩遅くまで診療してましたし、休みがあっても必ず学会や勉強会に出かけていましたから、家族とゆっくり過ごす時間はほとんどなかったですね。

正直、父から「歯医者になれ」と言われたことは、一度もなかったんです。だから、自分の将来を考えるときも、最初は歯科とはまったく関係ないところにいました。高校時代はラグビーに打ち込んでいて、大学もラグビー推薦で進もうと思っていたんです。でも、僕は身長がそこまで高くなかったので、推薦が来なかったんですね。周りの仲間は関学とか帝京とか、推薦がバンバン来ていて、ちょっと焦ったというか、進路を本気で考え直さなきゃなと思いました。

そんなときに、父と珍しく2人でご飯を食べながら、ラグビーの話とか将来のことを話したんですよ。ほんとに、初めてちゃんと腹を割って話したって感じでしたね。そのときに、父がどんな思いで歯科医療に取り組んでいるのかを聞いて、少し興味が湧いたんです。「そんな仕事もあるんやな」って。多分、それが歯科の道に関心を持つ最初のきっかけだったと思います。高校3年の頃だったかな。

で、ラグビーが終わって、花園の最後の大会が始まる少し前、夏の終わり頃だったと思うんですけど、「浪人してもいいから歯学部を目指してみようかな」っていう気持ちになったんです。ちょうどそのタイミングで朝日大学の推薦入試の枠がひとつ空いていて、ダメ元で受けてみたら、受かったんです。そこからですね、歯科医師としての人生が始まったのは。

こちらの医院の患者さんの年齢層について教えてください。

朝から昼の時間帯は、主婦の方やご高齢の方が多いですね。平日の日中は特にそうです。でも、土曜日や夕方以降になると、仕事帰りの会社員の方なんかも増えてきます。やっぱり生活スタイルによって来られる時間帯って違いますから、うちの医院でもある程度、層が分かれてきています。

それと、僕がこの医院に戻ってきてからは、少しずつ若い患者さんが増えてきたなと感じています。もしかしたら、ホームページを新しくしたことが影響しているのかもしれません。ネットを通じて当院を知ってくださる方も増えてきましたし、「初めて来ました」っていう若い方もよく見かけるようになりました。

一方で、うちの父が30年ほど診てきた患者さんたちも、今でも変わらず通ってくださっています。特に定期検診で来られる方は、やっぱり高齢の方が多いですね。父はもともと歯周病の専門だったこともあって、定期的なメンテナンスの重要性については、昔からしっかり伝えてきていました。その文化が今も残っているんだと思います。

歯科医院として大切にしていること

奥田先生が大切にしている「後悔させない治療」とは、どのようなものですか?

十三の奥田歯科医院

「後悔させない治療」っていうのは、僕が普段からスタッフにも強く伝えている考え方なんですけど、やっぱり一番大事なのは「ベストな治療プランをきちんと患者さんに伝えること」なんですね。

たとえば、説明しても理解してもらえなさそうだからとか、時間がかかりそうだからっていう理由で、本来その人にとって一番良い治療を最初から提示しないっていうのは、医療者として絶対にやったらいけないことだと思っています。どの治療を選ぶにしても、「このまま何もしなければどうなるのか」「この治療をすればどう変わるのか」「将来的に食事を楽しめるためには今何をしておくべきか」――そういったことをしっかり説明して、ちゃんと納得したうえで選んでもらうことが大切なんです。

もちろん、治療には時間もお金もかかる場合があります。たとえば、一番理想的なプランが2年かかって、費用も高額になるとします。でも、患者さんが「今すぐにはその金額は無理」っておっしゃったときに、だからといって小出しに部分的な治療をしてしまうと、結果的に全体のゴールからは遠ざかってしまうんですよね。

だったら、まず1年かけてお金を貯めて、将来を見据えた治療の第一歩を踏み出した方が、結果的には患者さんにとっても良い選択になることが多いんです。例えば、矯正治療だけは今やっておいて、あとは保険治療でできる部分を補っていくとか、そういうふうに「少しずつでもゴールに向かって進んでいく治療」なら、ちゃんと意味があります。

それと、これは父からずっと言われていることなんですけど、「一番教えてくれるのは、身体を張って治療を受けてくれた患者さんだ」ということなんです。10年後、15年後にその治療がどうなっているかを見届ける責任が僕たちにはあるし、早く壊れてしまったらやっぱり悲しいです。そういう意味でも、自分の治療結果をしっかり見て、学んでいかないといけないと感じています。

だから僕は、もし後輩が開業するってなったときも「今診てる患者さんはちゃんと連れて行きなさい」と言います。自分の治療の結果には、自分で向き合うべきだと思うからです。そういう姿勢が、患者さんへの誠意にもつながっていくんじゃないかと思っています。

その結果っていうのは、先生側の治療の至らなさもあると同時に、患者さんの管理不足もあると思います。そういう場合にどう対応をされるのでしょうか?

ちょうどその話が出たので言うんですけど、5年くらい前からかな、うちの衛生士さんたちが患者さんに「これからも私たちがちゃんとお口の中を管理していきますね」って言っていたんです。ただね、実はそれ、僕はあんまり好きじゃない言い方なんです。

というのも、「管理します」って、どこか上から目線に聞こえてしまうんですよね。でも、僕たちはあくまで“サポート”する立場なんです。治していくのは患者さん自身なんです。だから僕は、スタッフにも「管理するっていう言葉はできるだけ使わないで」って話をしています。代わりに、「これからもサポートさせてくださいね」って伝えるようにしてもらってるんです。

もちろんセルフケアがうまくできるように指導はしますし、3か月に1回のペースで来てもらって、磨ききれない部分のバイオフィルムを除去して病気の発症を防ぐ。それが僕らの役目だと思っています。でも、「通ってたら虫歯にならないでしょ」って思ってる方は、実際には虫歯になっちゃうんですよ。

僕のポリシーは、どんな患者さんにも「後悔のない治療を提供すること」です。そのためにもスタッフには、「ベストな治療法をちゃんと説明しよう」って常に伝えています。一緒に治療していく姿勢が大切ですし、あとは“その人全体”を見ることが何より大事なんですよね。1本の歯にばかり気を取られてしまうと、その人の口全体、もっと言えば人生を見落としてしまう。それでは本当にいい治療にはならないと思っています。

患者さんに先生が何か直接お話されることはありますか?

よく患者さんには、「お口の中の病気って、基本的には慢性疾患なんですよ」って話します。たとえば高血圧とか糖尿病みたいに、薬だけじゃ治らない病気ですよね。そういう病気って、やっぱり生活習慣を変えないと良くならないじゃないですか。ちょっと歩いたり、食生活に気をつけたりしないとダメですよね。

歯の病気も同じで、僕たちが「はい、治りました」って言って終わるものじゃないんです。だから「一緒に治していきましょうね」っていう言葉を僕はよく使います。僕が治すんじゃなくて、二人三脚でやっていくんです。

医院の展望と目指される医院の理想像

先生の得意な分野を教えてください。

十三の奥田歯科医院

得意な分野としては、やっぱり歯周病とインプラントですね。この2つがメインですし、手術だけの依頼をいただくこともあります。

でも、インプラント治療をやるには、歯周病の管理がしっかりできていないとダメだと思ってるんです。というのも、インプラント自体も歯周病になる可能性があるからなんです。だからこそ、まずは歯周病のコントロールをちゃんとした上で、そのあとにインプラントを選択肢として提案する、という順番が大事なんですね。

原因をしっかり突き止めずに、ただ人工の歯を入れるだけっていうのは、僕としては絶対に避けたい治療です。たとえば前歯のかみ合わせが悪くて奥歯が壊れたのに、前歯を直さずに奥歯にインプラントを入れても意味がないんです。結局、壊れた原因を無視してることになりますから。

何で壊れたのか、その原因をちゃんと紐解いてから治療する。これが本当に大切なことだと僕は思っています。

先生は保険外の治療を積極的におすすめされているとお聞きしましたが、保険での治療も可能ですか?

もちろん、保険でも治療はしていますよ。たとえば年齢的に体力的に厳しい方とか、小さなお子さんとか、状況に応じて必要な処置は保険の範囲でちゃんと行っています。

逆に、保険外の治療、いわゆる自費の治療を必ずしも最初から受けてもらう必要はないと思っています。最初は保険で治療をして、次のタイミングで自費の治療を考えていただければそれでいいと思ってるんです。

僕の中では、自費の治療を選ぶ場合は「10年以上持たせること」を一つの目標にしてるんですね。でも、患者さんの中にはそこまでの長期を求めていない方もいらっしゃる。そういった方には、保険の入れ歯やかぶせ物を作ることも全然ありますし、保険内での詰め物やCR(コンポジットレジン)処置も普通にしています。

なので、全体で見ると、自費のかぶせ物や詰め物は8~9割くらいですが、保険での治療もきちんと対応していますよ。患者さん一人ひとりの状況や希望に合わせて、最適な方法を一緒に考えていくというのが僕のスタンスです。

ホームページをリニューアルされて、何か変化はありましたか?

そうですね、正直なところ「これが原因」とはっきり言い切れるわけじゃないんですけど、やっぱりホームページの見た目がガラッと変わったのは大きかったと思います。うちは、もともと父が院長をしていたんですが、その頃は父の写真が前面に出ていたんですね。それをリニューアルの際に、僕の若い頃の写真に変えたんです。そうしたら、患者さんの層がちょっと変わったんです。

以前は、父が長年やってきたこともあって、和歌山や京都といった少し遠方から、同業の先生の紹介でセカンドオピニオンやサードオピニオンを求めて来られる方が多かったんです。でも最近は、地元の方が増えたなと感じています。住まいが十三周辺の方とか、会社がこの辺にある方が来てくださるようになって、身近な地域とのつながりが強くなった気がしますね。

さらに言うと、口コミの影響も大きいです。Googleのクチコミを見て、そのままホームページを読んで、「ここなら行ってみようかな」と思って来てくださる方がすごく多いんです。紹介で来られる方も、「ネットで評判見てから来た」とおっしゃることが多くて、口コミとホームページがうまく連動してる感じがあります。

あと、患者さんの層も少し変わってきていて、例えば奥さんが先に来て、あとからご主人を連れてきてくれたり。僕が院長として前に出るようになってからは、僕よりちょっと上の世代の方が、定期健診に来るようになったりもしています。見た目の若返りで、逆に年上の方の安心感につながってるのかもしれませんね。

十三の奥田歯科医院

先生が今後目指される医院の理想像はありますか?

そうですね、理想のかたちはある程度やってきたつもりなんですけど、これから先のことを考えると、「どう続けていくか」がすごく大事だと思ってるんです。

今、歯科医師って全国的に高齢化が進んでいて、60歳とか65歳以上の先生がすごく多いんですよ。実際、歯科医師会の中でも60歳以上の方が半数を超えているような状況です。そうなると、僕たちの世代がその年齢になる頃には、確実に歯科医師が足りなくなると思います。

さらに言えば、歯科衛生士さんも同じかそれ以上に不足していくはずです。人口も減っていきますし、どんな業種も、特に人手不足が進んでいるサービス業では、自動化や外国人労働者の受け入れで人手不足に対応しようとしてますけど、統計を見ると、その次に深刻になるのが医療と看護の分野なんです。

うちでは今、子育てを終えた世代の元衛生士さんたちにまた働いてもらえるような環境づくりを進めています。今も3人くらい常勤で勤務していただいていますし、そういう方が週に数回、うまく時間を調整しながら来てくれています。代わりに若いスタッフたちは産休や育休を取りやすいように調整して、お互いに支え合える職場を目指しています。高齢の方の再雇用は、今は父だけなんですけど、今後はそういった人材も活かせるようにしていきたいですね。

あと、僕が今すごく力を入れてるのが「デジタル化」です。診察券のデジタル化に始まり、レセプトコンピューターや予約ソフト、自動精算機など、業務の自動化とペーパーレス化は一通りやりました。

機器の面では、口腔内スキャナーやCT、技工所とのやり取りも基本的にチャットです。電話は、患者さんから以外はほとんど使わないようにしていて、記録が残るようにしています。スタッフとの連絡も全部グループチャットで統一していて、「言った・言わない」ってことが起きにくくなるようにしています。

こうした仕組みの整備と、働きやすい環境づくり。この両輪で、これからの時代にも耐えられる医院を作っていきたいですね。

今までに「こんな患者さんが来て困った」というようなことはありましたか?

基本的にはね、僕はポジティブな気持ちで日々やってるので「困ったなあ」っていうことはあまりないんですけど、強いて言うなら、「自分で治療方針を決めて来る方」はちょっと対応が難しいこともありますね。

たとえば、ネットとかSNSで調べた情報を元に、「自分はこの病気だから、こういう治療をしてほしい」と、すでに決めてから来られる方もいらっしゃいます。もちろん、その情報が全部間違ってるわけじゃないですし、そういう勉強熱心な姿勢はすごく理解できます。でも、やっぱり実際にお口の中を見てみないと正しい判断はできませんし、患者さんごとに最適な治療って変わるんですよ。

僕は、そういう場合でもまず3回はしっかり話を聞くようにしてます。カウンセリングを通して、「あ、この方なら自分の説明を理解して納得してくれそうだな」と思ったら、もちろんそのまま治療に進みます。でも、どうしても合わないなと感じたときは、信頼している専門の先生や、僕の師匠のような方に紹介することもあります。

僕自身は歯周病が専門で、インプラントや被せ物の治療もしています。ただ、それ以外の治療、たとえば「こういう特殊な処置をしてほしい」と言われたときには、自分の専門外なら無理せず、専門医の先生を紹介します。紹介しにくい場合は大学病院をご案内することもあります。

矯正に関しては、うちでは基本的にやっていません。初期治療で虫歯や歯周病のケアをしながら、矯正専門の先生のところに相談に行ってもらってます。矯正って2年間ぐらい、ずっと通い続けることになるじゃないですか。だからこそ、その先生との相性もすごく大事で、何人かの先生を紹介して、その中から患者さん自身が「合いそうだな」と思う先生を選んでもらうようにしています。

他に専門の先生にお任せする治療はありますか?

エンド治療、つまり歯の根っこの治療ですね。これに関しては、やっぱり専門の先生にお願いした方が、僕がやるよりも断然いい結果が出ると思っています。

うちは、全てのケースでラバーダム(ゴムのシート)を使うようにしてるんですが、保険診療ではそれを使わない医院もまだ多いんですよ。

今は月に3回、歯内療法の専門の先生に来てもらって、1日まるごとエンド治療に専念してもらってます。マイクロスコープも使って、器具もすべて使い捨てにして、清潔かつ精密な治療をしてもらっています。やっぱり専門家は、短期間で質の高い治療をしてくれるので、患者さんにとっても大きなメリットになると思っています。

歯科医院選びで大切なこと

どこの歯医者さんに行ったらいいのか悩んでいる方へ、歯科医院選びで注意すべき点はありますか?

十三の奥田歯科医院

できれば、治療を受ける内容に応じた「専門医」や「認定医」がいる歯科医院を選ばれるのが理想です。特に成人の場合、もっとも身近な慢性疾患は「歯周病」です。だからこそ、歯周病に対して専門的な知識と経験を持った医師のもとで、早期からきちんとした診断と治療を受けることが非常に大切になります。

歯科は、医科と少し違う面があります。たとえば、内科や整形外科、小児科など、医科ではライフステージや症状によって自然と転院する機会がありますが、歯科は基本的に「一度通い始めたらずっと同じ歯医者に通い続ける」ことが多いんです。矯正治療などを除けば、転居など特別な事情がない限り、歯科医院はなかなか変える機会がない。だからこそ、最初の歯医者選びはとても重要です。

また、個人的に気をつけてほしいのは、「紹介をしない歯科医院」ですね。歯科医側が対応しきれないケースでも、「様子を見ましょう」と言って引き延ばすようなケースを見かけます。でも、これって医科ではあり得ないことなんです。内科や救急では、手に負えないと判断すれば、すぐに二次・三次医療機関へ搬送しますよね。それが当たり前です。

でも歯科の場合、慢性疾患が中心なので「とりあえず経過観察」がなんとなく許されてしまう。その結果、患者さんは20年も通っていたのに、最後には歯がグラグラになって噛めなくなってしまう。実際に、そういった患者さんがうちに駆け込んで来られることは少なくありません。

だからこそ、原因についてきちんと話してくれる先生、どうしてこの状態になっているのかを説明してくれる先生に出会ってほしいと思います。痛みがあるときに応急処置するのは当然として、痛みが引いた後に「なぜこうなったのか」を一緒に考え、根本的な治療を目指してくれる歯科医院に行ってほしいですね。単に「神経を取る」とか「歯が揺れてるから連結する」ではなく、その背景にある原因に向き合ってくれる先生に出会っていただきたいです。

では、「これはなぜこうなったのか?」と聞いてみるのが大事ということでしょうか?

はい、まさにその通りです。ただし、患者さんの立場からすると、痛みが強いときに冷静に「なぜですか?」と聞くのは難しいですよね。だから最初は「とにかく痛みを取ってほしい」というのが当然ですし、それでいいと思います。

でも、痛みが落ち着いた段階で、ぜひ「この原因は何だったんですか?」と聞いてみてください。その質問に対して、きちんと向き合ってくれる先生であれば、信頼して通っていいと思います。「それは年齢のせいですね」とか「昔の治療の影響ですね」などと曖昧に答えるのではなく、細かく説明してくれる歯医者さんなら、治療に対しても真剣に向き合っている証拠です。

あと、最近ではGoogleの口コミも参考になりますね。

先生ご自身が「こんな歯医者には行きたくない」と思う医院はありますか?

これは個人的な意見ですが、「ひたすら待たされる歯医者」にはあまり行きたくないですね。やっぱり、予約制をきちんと守っている医院の方が通いやすいし、信頼できると思います。

うちの医院では、予約時間にできるだけ遅れないように患者さんに声がけをしていますし、診療の中でも「聞きたいことが聞ける環境」をつくるために、専用のカウンセリングチェアを設けています。また、説明が必要な場面では、予備のスタッフがすぐに対応できるように準備もしています。

僕自身が、病院で長時間待たされるのが苦手なんです。だから、患者さんには快適に通ってもらえるよう、できる限り時間通りに診療が進むように努力しています。

サイトをご覧になる患者さんに向けて、先生からメッセージをお願いします。

まずは「長く付き合っていける歯科医院」を見つけてほしいと思っています。そして、できることなら「病気を発症する前」に歯や口の中の環境をしっかり整えておいてほしい。それが一番の理想ですね。

うちの医院では、歯だけを見るのではなく、全身の状態を少しでも把握できるように、初診の段階で血圧や骨密度のチェックも行っています。できれば血糖値のチェックもしたいくらいなんですが、保険診療の制約もあって、今は機材の問題で難しい状況です。

ただ、歯科って唯一「病気じゃない人が通える医療機関」なんです。医科では基本的に「何か症状が出てから」行くものですよね。でも歯科では、「今は健康だけど、将来に備えて通う」ということができる。これは非常に大きなメリットです。

たとえば30代であれば、歯周病の原因菌はすでに口腔内に存在していても、まだ発症していない人が多い。その段階でうまくコントロールできれば、将来の歯の健康を大きく守ることができます。

また、診療中にいびきをかいて寝てしまう方や、強くえずいてしまう方、舌圧が非常に強い方など、無呼吸症候群の兆候が見える方もいます。そういう症状を見つけたときには、必要に応じて医科との連携も考えています。ただ、残念ながら医科の先生方と連携を取りたくても、なかなかスムーズに進まないのが現状です。

でも、歯周病の治療によって糖尿病の数値が改善される可能性もありますし、きちんと噛める奥歯を作ることで、柔らかい麺類中心だった食生活から、硬い食材を取り入れた健康的な食習慣に変えることもできる。これは、味覚にも影響していて、奥歯で噛めない人は、どうしても味の濃いものを求めがちになります。噛む力が戻れば、自然と塩分を抑えた食事にも慣れていけるんです。

だからこそ、歯科を「予防と全身の健康を守るための入口」として、もっと多くの人に活用してもらえたらと思っています。

この記事の監修歯科医師
奥田 裕太 院長

奥田 裕太 院長(おくだ歯科医院)

大阪市淀川区/十三駅 徒歩2分

父の影響で歯科医師を志し、ラグビーで培った精神力で患者と向き合う。「なぜそうなったか」を共に考え、根本原因を探る「後悔させない治療」が信条。歯周病とインプラント治療を得意とし、全身の健康を見据えた包括的医療を提供。歯科を「病気になる前に行く場所」として、予防と患者支援に注力。デジタル化推進や働きやすい環境づくりにも尽力し、地域に根差した「一生のかかりつけ医」を目指す。

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施設情報

医院名 おくだ歯科医院
所在地 〒532-0024
大阪府大阪市淀川区十三本町2-1-26 十三NLCビル7F
連絡先 06-6302-7447
最寄り駅 十三駅 徒歩2分
公式サイト https://okuda-dental.jp/